兄妹の背中。何があっても兄妹で、仲良しだしけんかもする至極普通の兄妹。
息子は、お節介なくらい面倒見の良い一面のある兄。時には嫌がる妹が泣くまでちょっかいを出す兄でもある。
それでも妹が生まれる前の一人だった時の甘えん坊さはたっぷり残っている。
他には、加減を知らない妹からの仕打ちに対して、怒る時のスイッチがよくわからない。何をされても怒らない時はなぜかやられっぱなし。
そうかと思うと自分が私から叱られるように、兄面をして妹を叱る。
妹がかわいくて仕方がないという感情から生まれる、こんな兄の姿は至極普通の姿なのだろう。
娘は、お兄ちゃんのマネばかりしたがる妹。行くとこ行くとこ、お兄ちゃんの後ばかりついて歩く。なのにちょっかいを出されると大げさまでに泣きじゃくる。既に親を見方にする術を知っている。
それでもまた兄について回る。5歳の兄にお姉さんぶる仕草をするから驚いてしまう。
兄を兄妹に持つ妹が、男勝りの世話焼き娘に育つのも至極当たり前のことなのだろう。
そして私。これまた至極普通の母親である。
でも一つ、これは駄目な母親像だと思う一面がある。忙しいとつい泣いている娘をかばってしまう。けんかの状況を見ていないの、雰囲気で息子を叱ってしまうのだ。
この間の朝だって。
家事や息子の幼稚園の準備、自分の身支度を慌しくこなしていると、リビングから朝食を食べていた子供たちの騒がしい声が聞こえる。
どうしたのかと行ってみると、娘のコップに入った牛乳が大げさなほどにこぼれているのだ。
離れた場所で同じように朝食を食べていたはずの息子が、なぜか娘の真横に座り、こぼれた牛乳が着替えたばかりの息子のスボンにかかっていたのだ。
状況といつもの兄妹のやり取りを考え、息子が娘にちょっかいを出し、飲もうとでもしていた牛乳がこぼれたのだと判断した。
私は息子を叱ってしまった。
こぼれた牛乳を拭きながら、息子に事の状況を聞いて「やってしまった・・・」と後悔。
娘が世話焼きだったことを考えなかった。兄に飲ませようと強引に口元へコップを押し付けたとも考えられたからだ。
息子は言葉での表現が下手なので、はっきりしたことは分からない。だけどすぐに息子を叱ってしまったことはどんな理由にせよ私が悪い。
息子は私に叱られている時に何を考えていたのだろうか。それを考えると自己嫌悪に陥る。
こういうことは初めてではない。似たようなことはこれまでにも、何度も経験してきているのに。
至極普通の母親はこんな後悔をするのだろうか。こんな風に自己嫌悪に陥ることはあるのだろかうか。
どちらかを叱るという方法でしか、けんかやトラブルに対応していない親としての自分の情けなさ。
常に冷静でいられる親になりたいと思って早4年。果たしてそんな日は来るのだろうか。
あぁぁ、この背中に詫びたい。。。